2019/02/05 11:20



きょうも楽屋話です。

文工舎は広島の出版社なので、基本的には地元の印刷所で印刷・製本をしてもらっています。(野球文化大学のテキストシリーズはDTP印刷の業者さんです)
『地産地消』ではないので、べつに地元の業者さんを使う必要はないのですが、そこはお付き合いとか地の利とかで、勢いそうなりがちなのはお分かりいただけると思います。

何より信頼関係ですね。
先方の仕事ぶりがわかっているのは安心ですし、支払いに関してもケースバイケースで無理を聞いてもらえるという利点もあります。

何度か東京や関西の業者さんに見積もりをお願いしたことがあるのですが、タイミングが合わなかったり、広島の相場とそれほど変わらなかったりで、実際にお願いするところまではいきませんでした。

そんなこんなで、とくに「他所に出す」という必要性をあまり感じていなかったのです。

ところが最近ある事例に接して、考えをあらためました。
何と広島の相場の半値というところがあったのです。それも、いくつもです。
それで、いずれ続編を出す予定の新書の見積もりを依頼したのですが、やはり半値でした。

その業者さんの仕事はもちろん確認しています。
クオリティは広島より高い。というより書籍に関して言えば、全般的に広島のレベルがすこし劣るのは否めません。
同じ新書でも、見本とどこかビミョーに違うのですね。紙の風合いとか、製本の仕上がりとか…。
チラシとかパンフレットとか小回りが求められるものは別にして、書籍の印刷・製本に関してはやはり東京みたいです。

そんな事情も知らなかったことで、今まで印刷・製本のリスクを文工舎は倍も背負っていたということです。
さすがにショックでした。
と同時に、出版のハードルの高さが低くなったことで、俄然やる気が出ても来ました。

前記の続編については、某出版社と競合しているので実現するかは未定ですが、いずれかの企画で実現できればと考えています。